日記 2021/09/15

今日マジでなにもしてない気がする。

12時くらいに起きて、なんかいろいろしてた気がするが、寝ぼけていてあまり記憶にない。卒論の指導教員を誰にするかで悩んだり、『しっかり学ぶ数理最適化』をめくったりしていたと思う。

16時ごろバイトに行って、20時半ごろ帰宅した。夕食を食べてすぐに、Educational Codeforces Round 110のバチャをした。

codeforces.com

Aはやるだけ。Bは偶数を前に持ってきて愚直に計算すればいい。Cで沼にはまった。ついおととい尺取り法の実装について考えていたので、それで解くことに固執してしまい、?の処理で悩んでいた。結局、各 s_i について直前に連なる?の数を前計算しておき、 f(i) = s_iで終わる美しい文字列の数 としたDPで解いた。Dはセグ木の実装を思い出して、番号付けを丁寧にやればいい。E以降はあまり見れていないので、後日upsolveする。

こどふぉはAtCoderに比べて実装が面倒な問題が多くて、速度が出ないのが悩み。まあ毎日のようにバチャをしていれば慣れるだろう。

24時に卒論配属の抽選作業があって、無事希望の教員に配属された。かなり解析よりのことをやるので、関数解析の勉強をする必要がありそう。結構わくわくしている。

TDPC-Rを解説ACした。強連結成分分解したあとのDAG上で、2本の(点素とは限らない)パスが通る頂点の重みの和の最大値を求める問題。この「点素とは限らない」の部分をどう処理したらいいか全くわからなかったので、解説を見た。DAGの推移閉包を取ることで、「2本の点素とは限らないパスが通る頂点の重みの和の最大値」を「2本の点素パスが通る頂点の重みの和の最大値」に言い換えることができる。最長パスのDPをプロトタイプに、点素性を保ってDPをする。頂点 iの重みを w_iとする。 f(i, j) = (iで終わるパスとjで終わるパスの重みの和の最大値)として、 f(i, j) = w_i + w_j と初期化し、トポロジカルソート順で  i \lt j であるようなペアについてのみ遷移を行うことにする。 i \lt k \lt j であるような頂点 kに遷移してしまうと、パスの点素性が保証されないので、これは無視することにして、 j \lt k であるような kについてのみ、 f(i, k) f(j, k)を更新していけばいい。グラフすべてが1点につぶれるような場合を同様に扱うために、全頂点へ辺が伸びている超頂点を事前に追加しておくと楽。

atcoder.jp

日記 2021/09/14

日記を書くのは3ヶ月ぶり。ゆるして。

今日は夢見が悪く、珍しく早く目が覚めた。夢の内容は「院試に実は落ちていた」というもの。(なぜか)合格したものと思っていたら、10日前のメールに「不合格」と書いてあったのを見つけて、震える手で親に「実は受かっていなかった」というラインを送った。眠りから覚めたときの安堵は計り知れないものだった。

図書館で借りた本の返却期限の延長を忘れていて、延滞してしまっていたので、本郷まで返却に行った。ついでに工学部6号館の図書館でなにか借りようと思っていたが、学生証の入った財布を忘れてしまったのでいったん家に帰る。二度手間。家で昼食を食べたあと睡魔に襲われたので昼寝をしたところ、またよくわからない夢を見た。夢はギリシャでふと目が覚めるところから始まる。近くには親がいて、どうやら家族で海外旅行に来たらしい。親が誰かと何かを話しているあいだに抜け出して、薄暮ギリシャの町を探索する。道端のレストランに入って食事をすると、そこの看板娘になぜか気に入られて、帰りしなに唇を奪われた。いい夢でした。

15時半ごろに家を出てふたたび本郷に向かい、6号館図書館と書籍部を物色する。図書館ではりきぽんに勧められたMotwaniの"Randomized Algorithms"など、アルゴリズムや数学の本を数冊借りて、書籍部では気になっていた『トルコのもう一つの顔』を買った。この本はひろゆきとのレスバトルで話題になったF爺こと小島剛一氏の手による、多民族・多言語国家トルコの内情の記録である。いかにもミーハーなチョイスとは自覚しているが、面白そうなので買ってしまった。

17時半ごろ本郷を出て帰路を急いでいると、突然友人1から電話がかかってきた。友人2の家で飲まないかと誘われたので、家に荷物を置いてから向かう。この飲みに参加していたため、予定していたECRバチャは中止にした。俺はFAKE。学科民とestisさん、ごめん……。

以前からPCディスプレイを買おう買おうと思っていたが、友人宅に置いてあった27インチディスプレイを見て可及的速やかに買うことを決断した。想像の10倍くらい画面が大きくて、コーディングや文章作成がものすごく捗りそう。いまの住居にはディスプレイを置く机がないので、引っ越したあとにはなるが。

23時ごろ家に帰って、TDPCで解けずにいたP問題からS問題の解答をすべて開けた。どれもかなり難しくて、粘っていても思いつけた気があまりしない。まあ典型を学ぶ場として割り切ることにする。

リハビリなので短め。明日からも続くかは未定。

東京大学 情報理工学系研究科 数理情報学専攻 合格体験記

タイトルにあるように、東京大学情報理工学系研究科の数理情報学専攻の2022年度夏院試に合格しました。この記事には、自分の記録用に、そして来年以降同専攻を受験する人のために、院試の対策期間から合格発表まで、自分がどのような道程を辿ったかを記します。

1行でまとめると

共通数学で大失敗しても受かった。

はじめに

院試の選考過程は大部分がブラックボックスなので、どの要素がどれくらい合否に影響しているかはわかりません。以下に書いてある、各ステップの合否への影響などは、あくまで筆者の推測にすぎません。

この記事を院試対策の参考にする場合の注意点を2つ挙げます。

  • 筆者は内部生であること。
  • 試験の形式が例年と異なること。

まず1点目について。自分は東京大学工学部の計数工学科数理情報工学コースに所属している、いわゆる内部生です。数理情報学専攻に所属する先生がたの授業を受けてきました。そのため、院試に向けて押さえるべき事項はある程度分かっていましたし、授業資料や演習問題へのアクセスもありました。これは、特に口述試験において、外部生に比べて大きなアドバンテージになったと思います。

2点目について。今年の数理情報学専攻の入試は、2020年度以前(コロナ禍以前)とも、2021年度入試とも異なる形式で行われました。来年度以降、はたしてコロナ以前の形式に戻るのか、それとも現在の形式が引き継がれるのか、全くわかりません。

試験形式

今年度の数理情報学専攻の院試は、以下の5ステップで構成されていました。

  1. TOEFL iBT
  2. 書類選考
  3. レポート課題
  4. 共通数学(筆記)
  5. 口述試験

以下で、それぞれのステップについての解説と、自分がどのように対策し、どのような結果が出たかを詳述します。数理情報学専攻のホームページに、過去問や出願の手続き、勉強の指針などが掲載されているので、まずはそちらを参照すると良いと思います。 www.i.u-tokyo.ac.jp

TOEFL iBT

出願に際して、TOEFLスコアを提出することが求められます。コロナ禍以前は、大半の人が団体でTOEFL ITPを受験していましたが、今年は受験者が各々でTOEFL iBTを受験し、スコアを提出する必要がありました。スコアが正しく提出できているか確認できないので不安になりますが、書類に不備があった人には連絡が来たそうなので、おそらく心配しなくても大丈夫です。スコアはほとんど合否に関係ないともっぱらの噂です。

対策

自分は英語が好きで日頃から勉強していたので、リーディング・リスニング・スピーキングについては特に対策を行いませんでした。ライティングは、学科の友人と数日に一度時間を測って過去問を解き、互いに添削しあっていました。TOEFLのライティングは時間制限が厳しいので、この演習でだいぶ慣れることができました。ただ上で述べたように、そもそもTOEFLスコアが合否に関係があるかすら怪しいので、対策の優先順位は低めだと思います。

結果

R30/L29/S22/W28で合計109点でした。我ながらすごいです。

書類選考

出願のさいに提出された書類をもとに選考が行われます。今年は書類選考課題として、志望理由・研究テーマの記述と、数理情報学において重要な事項の説明をする課題が課されました。課題内容の詳細は上記のホームページを参照してください。

対策

言われたとおりに書きました。背伸びして理解の怪しい難しめのことを書いてしまいましたが、そんなことをするメリットはおそらく皆無です。自分がしっかり理解している事項を書いたほうが絶対に良いと思います。

書類選考で落とされている人も数人いるので、きちんと文献を引いて正確なことを書くように努めるべきです。逆に、それが正しくできていればまず落とされないと思います。

結果

無事通過しました。

レポート課題

2020年度以前は専門数学の試験がありましたが、コロナ禍の影響で2021年度はそれがなくなり、代わりにレポート課題が課されました。今年度は専門数学の試験を行おうと思えば行えた(じっさい、数理情報学専攻いがいの情報理工の専攻は行っていた)にもかかわらず、レポート課題が課されたことから、この形式を積極的に選択する理由があるのだと推測しています。2021年度のレポート問題は上記のホームページで公開されています。

対策

言われた通りに、数式・図表を多めに盛り込んだレポートを書きました。書類選考課題同様、書籍・論文を可能な限り参照して、正確に書けば問題ないと思います。自分は読みやすいレポートになるように文章の順番や図表の見せ方に気を使いましたが、それがどれくらい評価されたかはわかりません。レポート課題については、以下のnoteがとても参考になります。残念ながら、自分がこれを発見したのは提出後でした。このノートによれば、レポート課題はかなり配点が重いらしいので、十分時間をかけて納得のいくものを仕上げるべきです。

note.com

結果

そこそこ納得のいく出来のものが書けました。提出したあとから「あそこはこうしておけばよかった」と何度も思ったので、理想的には期限よりだいぶ前に完成させて、ブラッシュアップに時間を割けると良いと思います。

共通数学

情報理工学系研究科全体で行われる数学の筆記試験です。線形代数・解析・確率統計の3分野からそれぞれ大問1つずつ出題されます。昨年はコロナ禍の影響でこの試験も行われませんでしたが、今年は例年通り実行されました。オンライン受験者への配慮から、試験は大問1つずつに分けた形で行いました。これも過去問がホームページで公開されています。

対策

学科同期と週に1回過去問を解いて解説しあうゼミをしました。これがなかったら共通数学なんて対策する気が起きるわけもないので、ありがたかったです。問題の難易度じたいは高くなく、誘導も丁寧なので、冷静にやれば満点が十分狙えます。線形代数・確率統計は高校数学および大学1年生レベルのことがわかっていれば解くのに支障はないと思います。自分の場合、この2つは得意だったので、試験直前は微分方程式複素解析フーリエ解析など解析分野を扱った授業を重点的に復習していました。共通数学は過去問演習をして抜けているところを適宜復習するのが一番コスパが良いと感じます。

結果

大大大失敗でした。 普通にやれば満点を取れると思っていた線形代数で、ひどい勘違いをして大問をまるまる1つ吹っ飛ばしました。試験終了の鐘と同時に勘違いに気がついたときは、「血の気が引く」とはこういうことなんだな、と実感しました。全員が満点を取ってそうな試験で、その3分の1を失う。え、俺落ちるの? どうしよう。しかもあと2つ大問残ってる。顔面蒼白になりながら、なんとか自分を鼓舞して残りの大問2つは完答しました。帰り道で同じようにやらかした友人と落ちた場合の動きについて話し合ったのはいい思い出です(その友人も無事受かっていました)。

口述試験

共通数学の約20日後にオンライン口述試験が行われました。ここでは、『提出されたレポート課題解答や数理情報学の専門知識に関する』質問に回答します。

対策

レポートに引用した論文を全部読もうとしたのですが、そんなことをする時間も能力もありませんでした。高度な内容まで答えられなくとも減点はされないだろう、という言い訳のもと、これまでに受けた授業で、それら論文の前提知識になっているようなことをしっかり復習しました。また、自分のレポート課題を再読して、想定問答集を作って答えられるように勉強しました。終わったあとから考えると、やはり計数工学科の授業内容、およびホームページに記載されている「勉強の参考となる図書」の内容をしっかりと理解するのが一番重要だと思います。

結果

レポート課題に関する質問には7割程度、専門知識に関する質問は9割程度答えられました。前者では、「これは聞かれるだろうな」というようなことが順当に聞かれたのに答えられず、自分の準備不足を呪いました。少なくともレポートに書いた内容については隅から隅まで正しく説明できるように準備しておくべきです。後者については、共通数学の失敗もあってものすごく緊張していたので、冷静になればすぐ答えられるような命題の証明で詰まってしまったのが心残りです。

全体の感想

院試、マジでカス。自分の場合は7月から9月まで、なにをしていても院試への不安が頭の片隅に根を張ってました。選考過程がなにも見えないし、どの要素がどれくらい重いかもわからないし、助けてくれって感じでした。合格発表の直前、自分は髪を切ってもらってたんですが、不安すぎて美容師さんとほとんど話せなくて、「お疲れですか?」とか聞かれてました。今から疲れる予定です。

こんなカスな試験で落とされたらカスなので、無事受かってよかったです。共通数学以降、メンタルが不安定だった自分に「どうせ受かってる」「大問3つ中2つ取れてれば大丈夫だろ」と言ってくれた友人たち、そして通話で愚痴を聞いてくれた某友人に、感謝……。

院試受けるとき、先輩とかに「よっぽどのことがなければ受かるよ」みたいなことを言われると思います。個人的には、いやそれよっぽどのことが起きたら落ちるってことじゃん、ってずっと思ってました。自分のやらかしってよっぽどのことに感じちゃいますよね。周りの人が何言っても、拭えない不安は拭えません。もうそれは仕方ないので、完璧な出来で試験を終えるか、それができなければ合否に怯えて合格発表を待ちましょう。今回自分が発見した不安の紛らわせ方の一つは、それをより大きい不安で塗りつぶすことです。具体的にはホラゲです。合否へのドキドキとゲームへのドキドキが混ざってよくわからなくなるので、やってる間は不安を忘れられました。『Doki Doki Literature Club!』がおすすめです。あとは上にも書きましたが、だれか友人に感情を全部ぶちまけるといいです。少なくともその友人と話してるあいだは気が楽になりました。

質問や、もっと詳細に書いてほしいことがあったら、コメントか筆者のTwitter(@Focus_Sash)までお気軽にどうぞ。これから院試に挑む皆さんの幸運を祈ります。

日記 2021/06/09

11時ごろ目覚める。家に食材がピーマンしかなかったので、近くのスーパーで補給した。13時から演習の授業を受ける。テーマは耐量子暗号、具体的には格子暗号のさわりの話を聞いた。Minkowskiの定理を使った平方剰余の相互法則の証明など、面白い話もあったが、1時間ちょっとでは浅い理解しかできない。一応授業時間は16時までなのだし、もっと長く話してもらいたかった。

演習が終わったので、スーパーへ歩いているときに解けた問題を実装する。

C - 暗闇帰り道 atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

難しかった。最小値の最大化なので、とりあえず二分探索の判定問題を考える。上下左右に移動できるのに加え、あるマスに至るまでの時間に依存して移動できるマスが変わるので、単純に値を確定していくことができない。「あるマスに早く到着して悪いことはない」という考察から、BFSで解くことができることがわかる。あとは実装するだけなのだが、なんと10WAも出してしまった。ずっと誤差や二分探索の終了条件など、浮動小数点演算に関係するもので落ちているのだと思っていたが、実際は「ゴールに移動できない場合 -1 を出力する」のを忘れていただけだった。浮動小数点の扱いに自信が持てていないため、ミスの原因を特定するのが遅れてしまうことがとても多い。なんとかしたい。


その後、いくつか目についた青diffを解いた。

E - Oversleeping

atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

これは面白かった。電車と高橋くんは周期的な行動をするので、余りに注目すると、中国剰余定理で解ける形になっていることがわかる。はじめ二分探索のような「アルゴリズム的な」解法を探索してしまい、余りに注目することを思いつくのにかなり時間がかかってしまった。数学ができる人ならすぐ思いつけそう……。


E - Patisserie ABC 2

atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

実装がものすごく大変だった。 [x^M](x + \cdots + x^n)^3 は疎な多項式 1/(1 - x) の積になるので、累積和で  i,j,k の和が  M になるものの個数を求める。あとは頑張る。多項式・形式的冪級数ライブラリをそろそろ作るべきかもしれないと思っている。ほかの人のコードを見たところ、後半はもっと単純なループで書けたようだ。あとで書き直す。


その後家を出て、池袋のジュンク堂で欲しかった本を購入した。買ったのは

  • 『図書館の大魔術師』5巻×2冊
  • ゆゆ式』10巻
  • 進撃の巨人』34巻
  • 『マツリカ・マハリタ』『マツリカ・マトリョシカ
  • 『なめらかな世界と、その敵』
  • 『本と鍵の季節』

の8冊。『図書館の大魔術師』は本当にすばらしい作品。世界観・絵・キャラ・ワクワク感などがすべてとても高い水準にある。この記事を読んでいる人たちにもぜひ手に取ってもらいたい。

家に帰って食事をしたあと、1問だけ解いた。

B - 花束

atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

問題じたいはただの線形整数計画問題だが、またしても大量にWAを出してしまった。原因は2つの直線が交わらないケースを完全に失念していたことで、本当にダメ。


青diffのsolvedはこれで225問中101問となった。ついに3桁到達! 6月中に埋めきりたいと思っていたが、少し厳しいかな……。

このあと今日買った本を読みつつ、実験の作業を少しして、寝る。

日記 2021/06/08

およそ10日ぶりの日記である。ここしばらく、大学院入試の出願作業に追われていて、日記を書く心の余裕がなかった。なんとか志望教員を選び、無事に出願を終えることができた。提出から一日経っても「こっちにしておけばよかった」という後悔の念が湧いてこないので、いま考えられる限りでは最善の選択ができたと思う。

さて、今日は朝8時ごろまで演習の課題をやっていた。テーマは機械学習、とくにEMアルゴリズムMCMCで、これまたあまりやる気の起きない分野である。競プロに逃避しつつグダグダと問題を解いていた。やる気が起きないとは言ったものの、「すごい魔法」という程度の認識だった機械学習が、授業や演習を通して、統計学を土台に泥臭くパラメータ推定を頑張る、地に足のついた分野であると実感できた。この例が示すように、応用数学の幅広い分野を基礎から学ぶことができるのは計数工学科の大きな長所であると思っている。

朝ごはんを食べて就寝。14時ごろに起床して授業を受けた。授業を聞きながら青diffの問題を眺めていると、しばらく前に解けなくて放置した問題の解法が一瞬で見えたので実装をした。

E - Second Sum atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

大きい数字から順に見ていって、すでに数字の入っている場所をsetで管理するだけ。どうして過去の自分はこれが解けなかったんだ? 実装で少し苦労した。解説を見るに、番兵を置いておくとよかったらしい。番兵を置くのは思いつけないことが多いので、意識したい。


途中から授業に集中できなくなってきたので、TopCoderのコーディング環境を整えることにした。ArenaのJava Appletがなぜかダウンロードできなかったり、CLionでなぜかコンパイルが通らなかったり、いろいろと苦労したが、なんとか環境が完成した。今のところSRMに参加する気はないが、SRM Div. 1 Easy Hunting を解こうと思っている。

19時ごろまで暇だったので、少し前に買った『マツリカ・マジョルカ』を読み終えた。マツリカは自分の性癖に刺さるタイプのキャラではなかったが、ストーリーは好き。もう少し主人公の成長後の姿が見たかったという気持ちもあるので、第二巻以降に期待。

郵便受けを見に行くと、Amazonで注文した本が届いていた。ところがいざ開封してみると、新品で注文したにもかかわらず汚れや折れがある。当然すぐに返品手続きをした。Amazonで本を注文するとこういったことが起こりうるとは聞いていたが、いままで自分が被害にあったことはなかったので気にしていなかった。今後は可能な限り店頭で買うことにする。

19時から、学科同期とZoomで話す会に参加した。20時半ごろに解散となったので、夕食を食べたあと、青diffを何問か埋めた。

C - タコヤ木

atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

 0 以上 M 以下の広義単調増加数列の数」がぱっと出てこなかった。良くない。これがわかればあとはやるだけ。


C - だれじゃ

atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

やるだけ。setに vectorを持たせたのは初めてかもしれない。


E - Yutori

atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

初めさっぱりわからなかったが、 C 日以上離れているブロックに分割してみたら、ブロックごとに貪欲でいいことに気がついた。実装がかなり大変だった。実はブロックごとではなく、全体で貪欲をしてしまってよい。解法がわかった瞬間に実装に集中してしまって、その解法を「広げる」方向にまったく意識が向かなかった。反省。


本番で解けなかったABC204-Fをupsolveし、ちょうどいい機会だったので行列ライブラリも作った。あと40分あれば解けたかもしれない。Eで詰まったのが悔やまれる……。

atcoder.jp



青diffのsolvedはこれで225問中96問となった。直近2回のABCで青diffを通すことができていて、青diff埋めの効果を感じている。

日記 2021/05/31

29日と30日の日記は、多忙につき、お休みとなりました。

今日は朝8時ごろまで輪講の予習をしていた。引用されている論文の論理が破綻していて辛い。本番でも一部がお気持ち説明になってしまった。朝食を食べたあと、眠すぎたので12時ごろまで仮眠を取った。

13時から輪講発表。内容は平面的グラフの第2固有値の上界の証明だった。平面的グラフであることを利用して、平面を立体射影で球面上に移すことで、球面の表面積の値で上からの評価を行う、という流れで、内容じたいはかなり面白かった。前半は特に問題なく進んだが、後半は上で述べたとおり微妙な結果に終わってしまった。

輪講が終わったあと、大学に登校して圏論の自主ゼミに出席した。去年の秋に始まったこのゼミでは、hora_algebra が激推ししている "Category Theory in Context" を読んでいる。今回は5章6節の "Limits and colimits in categories of algebras" を途中まで読んだ。群や環については、準同型が同型であることと、準同型が全単射であることが同値であるが、位相空間については全単射だからといって同相とは限らない。ずっと「まあそんなものか」と思っていたこの不一致は、Group や Ring から Set への忘却は monadic であるが、Top から Set への忘却はそうではない、ということから、monadic functor が同型を reflect するという一般的な性質の系として従う。これは個人的にめちゃくちゃ面白かった。最近競プロや課題が忙しくて十分にゼミの予復習ができていないので、今週末に頑張りたい。

家に帰って食事をしたあと、5/30のABC203のD問題をupsolveした。コンテスト中に二分探索は思いついたが、なぜか判定に  O(N^2K^2) かかると思い込んでしまい、この方針を棄却してしまっていた。いざ実装してみるとすぐに書けたので、もったいないことをしてしまったと悔やんでいる。

その後、高校同期とAmong Usをした。今日はインポスター時の勝率が良かったが、相方がうまく立ち回ってくれたことが多かっただけのような……。今回から自動ミュート機能を導入してみた。ミュート忘れがなくなり、会議ごとに墓場チャンネルとメインチャンネルの間を移動する手間も減るなど、いいことずくめだった。

解散後もしばらく雑談をしていて、眠くなったので3時半くらいにDiscordを抜けた。なにか競プロの勉強をしようと思い、2ヶ月ほど前に考えたが解けなかったEDPC-Uを解説ACした。 atcoder.jp atcoder.jp

解法と感想(クリックで展開)

bitDPなのは制約からなんとなく察していたが、状態の持ち方と遷移がよくわかっていなかった。DP配列の定義がよくわからないときは、とりあえず「 i 番目まで見たときの問題の答え」としてみると、そこを起点に考察を進められそう。集合  V の各部分集合  S について、その部分集合  T\subset S を渡るような探索は  O(3^{|V|}) で書ける、ということを学んだ。



考察中の問題の一つがこのテクニックで解ける問題だったので、通しておいた。 atcoder.jp atcoder.jp
解法と感想(クリックで展開)

上のテクニックを知っていれば難しくはない。自分はDP遷移を思いつくのに時間がかかってしまった。現在の頂点集合  S\subset V について、各  T\subset S を「クリーク候補」として調べる、というのがポイント。部分集合がクリークかどうかは事前に計算しておく必要がある。



青diffのsolvedはこれで224問中77問となった。ここ数日忙しくてコンテストに出る以外の精進がほとんどできていない。

明日は補講日かなにかで全休。明日から、情報理工の大学院入試の出願がいよいよ始まる。出願を忘れるわけにはいかないので、志望理由書を書くのを最優先にする。競プロについては、いい加減TDPCを埋めていきたい。

日記 2021/05/28

12時ごろ、起床する。朝ごはんにパスタを茹でて食べる。のんびりしていたら予定出発時刻を過ぎていて、実験に15分くらい遅れてしまった……。

15時ごろに実験が終わったので、学科の控え室に遊びに行く。ぐだぐだと競プロや院試の話をしていた。3年生の間はほぼすべての授業がオンラインで、自分は大学に行ってオンライン授業を受けることもしなかったので、控え室でのこういった交流は4年生に入ってからがほとんどである。

16時すこし前に大学を出て、家に帰る。17時半から数理情報コースのオンライン懇親会に出席した。前半1時間は研究室紹介、後半は研究室ごとのブレイクアウトルームで先生方とお話、というスケジュールだった。先生方からはいろいろな話を聞くことができたが、結局志望する研究室は決まらなかった。ほかの工学部の学科と違って、計数工学科は卒論の配属が10月なので、自分はいまだに研究というものを知らない。期限ぎりぎりまで悩んで、配属された後も隣の芝生を青く見る自分がありありと想像できるが、まあなるようになるだろう。

懇親会じたいが20時に解散となったあと、学科同期数人とZoomに残って雑談をした。皆どの研究室を志望するかで大いに悩んでいた。これまでの中学入試・大学入試・進振りと院試がもっとも違う点として、競う相手の多くが慣れ親しんだ学科同期であることが挙げられる。少ない枠を友人と奪い合うのは本当に辛い。院試までこのストレスが続くかと思うと心が沈むが、自分の経験上一晩寝たら大抵のことは辛くなくなるので、これもそのような一過性のものだと信じたい。

しばらく何も手につかず、ぼんやりとYouTubeを見たり、天鳳で麻雀を打ったりしていた。流石にまずいと思ったので、05/26の日記で述べたとおり、オイラーツアーとLCAの実装をした。ちょうど青diffのなかにLCAを求めるだけの問題があったので、verifyに使わせてもらった。

atcoder.jp atcoder.jp

その後、あまり腰を入れて考察をする気にもなれなかったので、数日前から考えていたが解き方がさっぱり分からなかった2問を解説ACした。

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解法と感想(クリックで展開)

上手く範囲を絞って全探索する、という方針でずっと考えていたが、良い構造が全く見えてこなかったので諦めた。想定解は二分探索。全く発想になかった。「 K 番目に小さい値を求めよ」のような問題では二分探索が定石らしい。悔しいが、典型を一つ学べたので良しとする。



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解法と感想(クリックで展開)

ACL Beginner Contestの問題なので、遅延セグ木による解法を考えていたが、配列として「\mathrm{mod}\ 998244353 での値」を持とうとすると更新に、「その桁の数字」を持とうとすると総和に、それぞれ  O(N) かかってしまうので途方に暮れていた。結局、そのペア(に近いもの)を持てばよかったらしい。代数系としてなんらかのペア全体の集合を取るのは数学でも頻出なので思いつきたかったが、int とmodint 以外の型を遅延セグ木に乗せる発想が全くなかったし、そもそもそれが可能ということも陽に意識したことはなかったので、仕方ないかな、とも思う。



これで青diffのsolvedは221問中73問となった。

どの研究室を志望するか悩んでいる、ということは、裏を返せば、どの研究室に配属されても楽しめる可能性が高い、ということだ。頼むからどこかには入れてほしい。